慢性便秘

【便秘とは?】
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便秘とは、一般に3〜4日以上便通がないものを指します。 現在、女性の半数以上が便秘に悩んでいるといわれます。

その種類としては、大腸の筋力が弱ったために起こる「弛緩性便秘」、ストレスが腸の運動を引きつらせ、便の通りが悪くなる「痙攣性便秘」、そして、加齢によって直腸の神経反射と収縮力が弱くなる「直腸性便秘」のタイプがあります。
ちなみに女性が悩んでいるのは弛緩性便秘が多いようです。
その他、痔があり排便時に肛門痛が起こるために便意を抑えている人、下剤を長く用いていたために排便反射がよわくなっている人などにも便秘が起きます。

【中医学の考え方と漢方薬】
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便秘

胃や腸に熱がこもり、津液(体液)が消耗することによる便秘

◆症状の特徴
便が乾燥して硬く、腹痛、 お腹が張りガスが多い。発熱やのどが渇き冷たいものが欲しくなったり、尿が濃くなるなどの症状がある。
◆原因
辛いもの、油っこいものの過食や、陽盛体質、熱性の疾病などで胃腸や体内に熱がたまり津液(体液)が減少、補うために大腸内の陰液(水分)が吸収され、不足すると大腸内が乾燥して滋潤作用が失われて便秘になる。
◆漢方薬
『桃核承気湯』『防風通聖散』『大黄甘草湯』など

大腸の気の動きが滞りによる便秘

◆症状の特徴
特に憂鬱、イライラして怒りっぽくなるなど、また便が細く少量ですっきりせず腹痛、腹満、ガスやげっぷが多い等の症状が伴い、女性では月経前に傾向が強くなる。
◆原因
精神的ストレス、緊張、不安、また運動不足などで肝気が鬱結して肝の疎泄機能が低下し、気機(体内の気の昇・降・出・入)がスムーズに行えず、大腸の気の動きも滞り、蠕動機能失調をきたして便秘になる。
◆漢方薬
『加味逍遙散』『大柴胡湯』など

陰血(血液、体液)不足による便秘

◆症状の特徴
ころころとした硬い便になり、唇や皮膚が乾燥し、顔色につやがないなどの症状が伴う。
◆原因
多汗、多尿による体液の消耗、また、産後、慢性病、熱性病の回復期、さまざまな原因による多量の出血や老化、過労などによる陰精不足から陰血不足を招き、腸が滋養を失い腸管液の分泌不足から腸内が乾燥して、便が硬くなり便秘となる。
◆漢方薬
『麻子仁丸』『潤腸湯』など

脾腎陽虚(脾、腎の陽気不足)による便秘

◆症状の特徴
乾燥便または軟便でも排便が困難、尿はうすく多い。手足や背中、腰が冷えて寒く、顔が青白く元気がなく、温めると軽減。また、一般的な下剤はかえって腸管の運動を弱らせ、便秘を悪化させてしまう。
◆原因
体質が陽虚(虚弱体質)、また、老化や慢性疾患による腎陽虚弱、また冷たい物の飲食から脾陽を損ね、脾腎陽気が不足して”気虚””陽虚”をまねき、腸の働きは弱く、また温養されないために蠕動機能失調し、便秘になる。
◆漢方薬
『人参湯』『桂枝加芍薬大黄湯』など


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