航海・採集日誌

◎11月20日 航海日誌 6日目(最終日)
杉村



間もなく、下船です


みなさん!
早いもので、もう今日で下船です。アッという間の6日間でした。
・・・ なんかいつも最終日はこんな書き出しだったような気が・・・ と思いつつも、相変わらずの速さで調査航海は終了しました。
陸が恋しいような、まだ船に乗っていたいような・・・ そんな気分です。

今朝は、日も上がらぬ朝早くから下船の準備です。
海上は風が強く、船はそこそこ揺れていました。
昨日の日誌にも書いたと思いますが、私の片づけはこれから。
まずは、生きているゴエモンちゃんたちを搬送する準備です。
発泡スチロールや保冷剤などを、せっせと冷倉庫のある部屋から持ち出しました。
海水の水温や数を計測しながら作業は進み、昨夜のうちに準備をしておいたお陰で、下船時間 9:00前には何とか片づけることができました。
これまでの乗船経験もあって、なかなか早く片付け準備が整いました。


搬出を待つ荷物たち


毎回、沖縄下船や前回の鹿児島下船などは、昼近くまでバタバタするんですが、今回はちょっとですがゆったり下船ができました。

今回の航海では、久しぶりの熱水噴出域を観るができたことはもちろんですが、3年前の航海の時と同じ場所での潜航調査でしたが、そこには新しいチムニーができていたりと、数年をかけて少しずつ変化していく深海の姿を実感することができた調査でした。
また、沈設した鯨骨のようすや 5,000mの深海の世界をLIVEで見ることができたことも収穫でした。

このように得られたゴエモンたちは、水族館では研究用にすべてに番号を付け、大きさと性別も記録して管理します。
※JAMSTECでは、全てのサンプルにID番号が付いていて、全て管理されているんです。
そして、えのすいではJAMSTECとは別に、航海で得られたサンプルほぼすべてに飼育研究用に番号が付いています。
そうすることで、どの個体がいつどこでどのような方法で採集され、どのような研究をしたのかなどを記録することができ、研究の成果として残し、さまざまな研究会などで公表しています。
そして、その研究をもとに、さらなる研究を行うことができるようになります。
こういったことを研究者のみなさんと連携して行うことは、えのすいの深海チームの重要なミッションなのです。

さあ!水族館に戻ったら、さらに飼育日数を更新して未だ謎に満ちたゴエモンコシオリエビの生態を明らかにしたいと思います。
今日まで6日間の間、私の航海日誌にお付き合いいただきましてありがとうございます。
次は、新江ノ島水族館の深海展示でお会いしましょう!

本航海KR18-15につきまして、大変お世話になりました「かいれい」乗組員のみなさま、「かいこう」運航チームのみなさま、そしてご乗船されました研究者のみなさまに、この場をお借りしまして感謝申しあげます。


いよいよ、沖縄を離れます


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