[水]ドクトル・ルチャの19○○ぼやき旅

[9.19]まさかの出来事!!

 濃い4日間だった。クリスチャン・シメット弁護士主催の『EXPO MUSEO LUCHA LIBLE』に出るためにメキシコへ。メキシコシティ、ワールド・トレード・センターは想像を絶するほどの巨大な建造物だった。13日の前日記者会見では並みいるエストレージャが列席した中、私が最後に呼び込まれ、コメントの機会を与えられたのはクリスチャンの演出だったようだ。

 それはそれとして、14日からのEXPOはさらなる豪華メンバーでオープニングセレモニーが行われた。イベント用のリングにてCMLLの最長老サルバドル・ルテロ・カモウ翁(EMLL2代目社長)が開会挨拶。この御仁を「私の知る最高のプロモーターだった」と絶賛するミル・マスカラスが続く。「トマスもリングに上がれ」とみんなに言われたが、この貴重なツーショットを撮りたいがために辞退した(ここはマスコミ魂が最優先だ)。アメリカからレイ・ミステリオも駆けつけた。今回、いろんな関係者&選手&選手OBに会ったが、大混雑でトンボ返りのミステリオにだけは挨拶すらできなかった。


※開会式はサルバドル・ルテロ・カモウ氏とマスカラスの挨拶から。

 巨大なイベントスペースの3分の1(数千人級の体育館はある)を使って、クリスチャンのマスク、コスチューム、パンフ、ポスター、コレクション、フィギュア等が立派な博物館のようにディスプレイされていた。残る3分の2は旅客機が一機入る格納庫くらいの広大なスペースはあろうか。そこには数十箇所のブースがあって、選手やOBたちが特設売店を出している。

 一際大きいのは協賛のCMLL。ここではウルティモ・ゲレーロやアトランティスを始め、多くのエストレージャたちが入れ替わりでサイン&撮影会をやっていた。個人ブースではミル・マスカラス、エル・アルコン、マノ・ネグラ、ビジャノ4号、ドス・カラス、ソラール、ランボー、ビジャノ5号、スコルピオ・ジュニア、セウス(2代目=ライ・リチャード)、スペル・ムニェコ、イホ・デ・ブラック・シャドー(ペケニョ・ソリン)、アギラ・ソリタリア、ブラソ・デ・プラタらが出店。レオンからボビー・リーも参加し、さらにはクリスチャンのコレクション仲間であるWWEのシン・カラもマスク&コスチュームを展示していた。

 日本からは「闘道館」が出張出店。「タイガーアーツ」の中村ユキヒロ氏がタイガーのマスク等を、「SOLUCHA」の林雅弘氏はブシオと共同でレイ・ミステリオのマスク&コスチュームを展示。これらには多くのファン&マニアが連なった。


※栗栖正伸&奥村茂雄との対談形式のトークイベント。

 私は初日に栗栖正伸&奥村茂雄の師弟コンビの対談を司会進行する。その最中には翌日彼らと戦うソラールが予告なしでリング下から挑発してきた。「明日、椅子でぶっ叩いてやるからな!」と凄むイス大王。さらに少しすると、観衆の中にいたボビー・リーを目ざとく発見した栗栖さんが今度は自ら挑発。リングに上がってきたボビーと一触即発になり、お客さんたちは大喜びだった。そんなハプニングの連続もあってトークショーは無事終了した(後で太陽仮面は“場を温めてあげたよ”と言っていた。さすがだ)。

 おっと、ここでお伝えしておかなければならないのは、37年ぶりにメキシコにやってきた栗栖さんの身に起きた驚愕の出来事。前日記者会見の後で私と栗栖さんがある一団に囲まれたのだ。彼らの中で一番年上そうな人物が発した言葉に私は耳を疑って何度も聞き返した。「セニョール・クリスを我々の作る映画に出演してもらいたいんですけど、それって可能でしょうか」…。2人で顔を向き合わせて「ええっ!」となった。

 よく聞くと、その映画は『ラ・レジェンダ』というルチャ・リブレを題材にした作品で、主役はポルキーこと、ブラソ・デ・プラタ。映画会社の社長であり、脚本家のラファエル・グティエレスが言うには、栗栖さんの役は誘拐犯のボスらしい。「俺はスペイン語もブランクが長くてしゃべれないし、アクションだって昔みたいに動けないよ」と栗栖さん。相手のプロデューサーは「大丈夫です。吹き替えがありますから」と安心させる(確かに主演のポルキーに至っては歩行器でしか動けない)。


※映画会社のラファエル・グティエレス(中)、マーケティングプロデューサーのミゲル・エレーラと会談した栗栖さん。

 撮影は来月だという。翌日の初日には監督のビクトール・ミランダが来場した。「何で俺を?」と栗栖さんが聞くと、「我々は日本でもメキシコでも試合をした実績ある名のある日本人選手を探していました」。監督のスマホにはたくさんの栗栖さんの試合写真が入っていて、下調べも済んでいたようだ。そこに今回、偶然にも日本から栗栖さんがやって来るという渡りに舟だったという。「俺だって瓢箪から駒だよね。試合する前に、まさか展開になったね」と栗栖さんは驚きを隠せない。細かい契約等のミーティングは本日行われ、基本合意に至った。再渡墨は10月16日。約1ヵ月の撮影に入る。

 来週もこのEXPOと私のメキシコ滞在の話の後半を書ければと思う。

『ビバ・ラ・ルチャVol.38 嗚呼、愛しのゴング創刊50周年秘話Part2〜竹内学校 鉄の掟〜』
■日時 2018年10月6日(土) 開場12:30 開始13:00
■会場 新宿・ネイキッドロフト(東京都新宿区百人町1−5−1 百人町ビル1F)
■チケット 3000円(当日3500円)※飲食費別
■出演 “ドクトル・ルチャ”清水 勉
■司会進行 パニコXX
■電話予約 ネイキッドロフト03−3205−1556(16:30〜24:00)






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